まずは、現在のような低金利の状況で、本当に「自己資金2~3割を用意する」必要があるのかどうかということから考えてみましょう。
現在、銀行などの金融機関も住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)のフラット35も、土地、建物、諸費用のほとんど全額を融資するので、全体の2~3割の自己資金を用意しなくても物件を購入できます。その一方、自己資金がないと住宅ローンの借入金額が多くなるので、毎月の返済額も、総返済額も多くなります。
では、自己資金が無くても物件を購入できる現在、『頭金を貯めてから建てるか、今建てるか?』 どちらが良いのでしょうか。
それは、今後の金利動向次第です。
現在の金利水準が高く、今後下降していく局面でしたら「しっかり貯めてから購入」したほうが良いでしょう。
反対に、これから金利が上昇していく時期であれば「今建てた方が得」だと言えます。
例えば、下図のように2500万円を金利2%で35年間借入した場合と、1%上昇して金利3%になった場合を比較してみます。
金利が1%上昇し、毎月の返済金額を金利2%の時並みに維持しようとすると、借入可能金額は約350万円ダウンしてしまいました。言い換えれば、住宅資金として購入金額(2500万円)の2割である500万円を貯めたとしても、その間に金利が1%上昇してしまうと152万円に効果が薄れてしまうというわけです。
以上のことから、金利が低い現在は、土地購入費、住宅建築費、諸費用を100%ローンが組めるというメリットを一番活かせる時期だと思います。